【意外と知らないデメリット】全世界株式投資を考える前に知っておきたい6つのこと

投資

全世界株式に投資することは、多くの投資家にとって魅力的な選択肢となっています。グローバルな視点からポートフォリオを構築することにより、地理的な多様性を確保し、成長機会を広げることができるからです。しかし、このような戦略には、見過ごされがちながらも重要なデメリットが伴います。このブログでは、全世界株式への投資が直面する可能性のある主な課題に焦点を当て、投資家がより情報に基づいた決定を下すのを助けるための洞察を提供します。地域的リスクの偏りから通貨リスク、管理コストの問題、市場ボラティリティ、そして情報の入手困難さに至るまで、グローバル投資の複雑さを解きほぐしていきましょう。

全世界株式とは

「全世界株式」とは、世界中のさまざまな国や地域の株式市場に分散投資することを意味します。このアプローチを採用することで、投資家は単一国や特定地域に依存するリスクを減らし、グローバルな経済成長の恩恵を受けることを目指します。全世界株式への投資は、個別の株式を直接購入する方法、またはより一般的には、全世界をカバーするインデックスファンドや交換取引ファンド(ETF)を通じて行われます。

全世界株式投資の特徴

  • 地理的多様性: 北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域、新興市場など、世界中の多様な国と地域の株式に投資します。
  • 経済セクターの幅広いカバレッジ: テクノロジー、ヘルスケア、金融、消費財など、さまざまな産業セクターにわたる投資が可能です。
  • リスク分散: 単一市場の経済的または政治的な変動の影響を受けにくくなります。
  • 柔軟性: グローバルな視点から投資機会を探し、世界的なトレンドや変化に応じて投資を調整できます。

全世界株式への投資方法

全世界株式への投資は、以下のような金融商品を通じて実現できます。

  • 全世界株式インデックスファンド: 特定の全世界株式インデックスをベンチマークとして、そのインデックスに含まれる株式に投資するファンド。
  • 全世界株式ETF: 株式市場で取引される、全世界の株式インデックスに追随するETF。
  • グローバル株式投資信託: プロのファンドマネージャーが運用を行い、世界中の株式に分散投資する投資信託。

全世界株式への投資は、グローバルな視野でポートフォリオを構築し、世界経済の成長に連動したリターンを目指す戦略です。しかし、通貨リスクや地政学的リスクなど、特有のリスクを理解し管理する必要があります。

全世界株式に投資できる投資信託の例

全世界株式に投資できる銘柄は以下のようなものがあります。

  • たわらノーロード全世界株式
  • eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
  • 楽天インデックスオールカントリー
  • はじめてのNISA全世界株式

全世界株式に投資するデメリット

今回の記事では多くの方が投資している「全世界株式」について、あえてデメリットを取り上げていきたいと思います。投資している銘柄のメリット家でなく、デメリットも把握することができれば、より銘柄の詳細を把握することができます。

その結果、暴落時に積み立てをやめて狼狽売りをしてしまったり、リスク許容度を超えて投資してしまったりといったNG行動をとらずに、淡々と積み立てていくことができると考えています。

早速ですが、全世界株式に投資するデメリットを6つ挙げていきます。

  1. 地域的リスクの分散が限定的: 全世界株式への投資は多様な地域に分散投資するように見えますが、実際には米国市場や他の大きな市場に偏重することが多いです。これにより、特定地域の経済動向に過度に影響されるリスクがあります。
  2. 通貨リスク: 異なる国の株式に投資することは、通貨リスクを伴います。為替レートの変動は、投資のリターンに直接影響を及ぼす可能性があります。
  3. 管理コスト: 全世界株式に投資する場合、特にインデックスファンドやETFを利用する際には、管理コストがかかります。これらのコストは長期的に見るとリターンに影響を及ぼす可能性があります。
  4. 市場のボラティリティ: 世界中の市場に投資することは、異なる市場のボラティリティに晒されることを意味します。政治的、経済的な不安定さや国際的なイベントは、全世界的な株式市場に影響を与える可能性があります。
  5. 情報の入手が困難: 全世界の株式市場にまたがる投資は、各市場の詳細な情報を得るのが難しいことがあります。特に、言語の違いや市場の透明性の低さなどが情報入手の障害となる場合があります。
  6. 投資先の多様性: 全世界株式への投資は多様性を提供しますが、一部の投資家にとっては、特定のセクターや地域に特化した投資の方が好ましい場合があります。また、特定のセクターや地域への過度の露出を避けるために、ポートフォリオを適切にバランスさせる必要があります。

以降はそれぞれについて詳細に解説していきます。

地域的リスクの分散が限定的

全世界株式への投資は、理論上、地理的なリスク分散を提供すると考えられます。しかし、実際にはいくつかの要因により、この分散は限定的になることがあります。

市場の偏重

  • 米国市場のドミナンス: 世界の株式市場の中で、米国市場は最も大きな割合を占めています。たとえば、多くの全世界株式インデックスでは、米国の株式が50%以上を占めることが一般的です。これは、米国の多くの大企業がグローバルな影響力を持っているためです。
  • 大型株の影響力: また、世界的に有名な大企業(例:Apple、Microsoft、Amazonなど)が市場に大きな影響を及ぼすため、これらの企業の株価動向が全世界株式のパフォーマンスに大きく影響します。

地理的リスク

  • 特定地域の経済状況: 特定の国や地域(例えば米国やヨーロッパ)の経済的な動向は、全世界株式のパフォーマンスに大きな影響を与えます。これにより、地域特有のリスク(政治的不安、経済的変動など)が全世界的な投資にも影響を及ぼすことがあります。
  • 市場の成熟度: 全世界株式の中には、新興市場の株式も含まれますが、その割合は比較的小さく、多くの場合、成熟した市場の動向が全体のパフォーマンスを左右します。新興市場は高い成長ポテンシャルを持ちながらも、政治的リスクや経済的不安定さが高いため、これらの市場への露出が限られることがあります。

ポートフォリオのバランス

  • ポートフォリオの調整: 投資家は、全世界株式への投資を行う際に、市場の大きさや経済的重要性に基づいて、特定の地域に過度に露出することを避けるためにポートフォリオを調整する必要があります。
  • 地域別の分散: 完全な地理的リスク分散を実現するためには、全世界株式に加えて、特定の地域や国に特化した投資を組み合わせることも一つの戦略です。

通貨リスク

全世界株式に投資する際、異なる国の株式を保有することになりますが、これは異なる通貨での投資を意味します。通貨リスク(または為替リスク)は、為替レートの変動が投資の価値に及ぼす影響を指します。

通貨リスクの影響

  • 為替レートの変動: 投資家の基準通貨(例えば日本円)と、投資対象の通貨(例えば米ドル、ユーロ)の間で為替レートが変動すると、投資の価値に影響を及ぼします。たとえば、ドルが円に対して強くなると、ドル建ての投資の円換算価値は上昇します。
  • 利益とリスクの増幅: 通貨価値の変動は、投資のリターンを増幅させることもあれば、逆に損失を増大させることもあります。したがって、通貨リスクは投資の全体的なリスクを高める要因となり得ます。

ヘッジとそのコスト

  • ヘッジ戦略: 通貨リスクを管理する一般的な方法は、通貨ヘッジを使用することです。通貨ヘッジを行うことで、為替レートの変動から投資を保護することができます。
  • ヘッジのコスト: 通貨ヘッジにはコストがかかります。このコストは、ヘッジを行うことで得られる安定性とリスク軽減を犠牲にして、リターンが低下する可能性があります。

地政学的・経済的要因

  • 地政学的イベント: 政治的な不安定さや地政学的なイベントは、通貨の価値に影響を与えることがあります。
  • 経済政策の変更: 各国の中央銀行による金利変更や経済政策の調整も、通貨の価値に影響を及ぼし、それが投資リターンに反映されます。

投資家のリスク許容度

  • 個々のリスク許容度: 投資家は、自身のリスク許容度に応じて、通貨リスクをどの程度受け入れるかを決定する必要があります。リスクを避けるためには、通貨ヘッジの利用や、通貨リスクが低い投資先を選ぶことが考えられます。

管理コスト

全世界株式に投資する際、特にインデックスファンドや交換取引ファンド(ETF)を通じて投資する場合、管理コストが発生します。これらのコストは、ファンドの運用や管理に関連する費用です。

管理コストの種類

  1. 運用管理費用(Expense Ratio):
    • インデックスファンドやETFには、運用管理費用がかかります。これは、ファンドの総資産に対する年間の割合で表され、ファンドの運用に関連する費用をカバーします。
    • この費用は、ファンドのリターンから自動的に差し引かれるため、投資家が直接支払う必要はありませんが、長期的にはリターンに影響を及ぼします。
  2. 取引コスト:
    • ファンド内で株式を売買する際に発生する取引コストも含まれます。これには、売買スプレッドや手数料が含まれることがあります。
    • 取引頻度が高いファンドほど、取引コストが高くなる傾向があります。
  3. その他の費用:
    • 監査費用、法律顧問費用、管理会社への報酬など、ファンド運用に関連するその他の経費もあります。

管理コストの影響

  • 長期的な影響: 管理コストは、特に長期投資の場合、複利効果によりリターンに顕著な影響を及ぼす可能性があります。たとえば、わずかな運用管理費用の差でも、長期にわたっては大きな差となって現れます。
  • コストとパフォーマンスのバランス: 低コストのファンドは魅力的ですが、コストだけでなく、ファンドのパフォーマンスや投資戦略も重要な考慮事項です。

コストを抑える戦略

  • 低コストファンドの選択: 管理コストが低いファンドを選ぶことで、長期的なリターンを高めることができます。
  • パッシブ投資戦略: アクティブファンドに比べて、パッシブファンド(特にインデックスファンドやETF)は一般的に低コストです。

市場のボラティリティ

市場のボラティリティは、株式市場の価格変動の激しさを指します。全世界株式への投資は、複数の国や地域の市場にまたがるため、異なる市場のボラティリティに影響されます。

ボラティリティの特徴

  • 価格変動: 株式市場は、経済的、政治的、社会的要因によって価格が変動します。全世界株式に投資する場合、これらの変動は国や地域によって異なり、それぞれの市場の状況が全体のパフォーマンスに影響を与えます。
  • 不確実性: 経済成長の見通し、金融政策、政治的な不安定性、自然災害などの不確実性は、市場のボラティリティを高めます。これらの要因は、国ごとに異なり、市場全体の不確実性を増加させることがあります。

ボラティリティの影響

  • 投資リスクの増加: ボラティリティが高い市場は、リスクも高くなります。価格の急激な上昇や下降は、短期的な損失の可能性を高める可能性があります。
  • 感情的な投資決定: ボラティリティの高い市場は、投資家の感情に影響を与え、時には不合理な投資決定を引き起こすことがあります。

ボラティリティへの対応

  • 多様化: ポートフォリオの多様化は、市場のボラティリティに対処する一つの方法です。異なる地域、セクター、資産クラスに投資することで、リスクを分散させることができます。
  • 長期的な視点: 市場の短期的な変動に左右されず、長期的な投資戦略を維持することが重要です。長期的な視点では、市場のボラティリティは一時的なものとなる可能性があります。

グローバルな影響

  • 国際的なイベント: 世界的な経済危機や政治的な出来事は、グローバルな市場に影響を及ぼす可能性があり、これにより全世界の株式市場のボラティリティが増加することがあります。

情報の入手が困難

全世界株式に投資する場合、多くの異なる市場や企業に関する情報を集める必要がありますが、これが困難であることがしばしば問題となります。

情報入手の障壁

  1. 言語の違い:
    • 世界各国の市場には、それぞれ異なる言語で情報が提供されます。英語が主要なビジネス言語として使用される場合が多いものの、特定の地域や国の市場情報は、その地域の言語でのみ提供されることがあります。
  2. 市場の透明性:
    • 全ての国や地域が同じレベルの市場透明性を持っているわけではありません。一部の国では、企業の財務情報や業績データの公開が限定的であり、投資家が十分な情報を得ることが難しいことがあります。
  3. 情報の品質と可用性:
    • 開発途上国や新興市場では、情報の品質や可用性が低い場合があります。また、これらの市場の情報はしばしば更新頻度が低く、時には不正確または時代遅れである可能性があります。

投資意思決定への影響

  • 不十分な情報に基づく意思決定:
    • 投資家が入手可能な情報に限りがある場合、不十分な情報に基づいて投資決定を行うリスクがあります。これは特に、個別の企業や特定の市場に関する深い洞察を得ることが難しい場合に問題となります。
  • 分析の複雑さ:
    • 異なる国や地域の経済、政治、法律の状況を理解し分析する必要があり、これは特に個人投資家にとって複雑で時間を要する作業となる可能性があります。

対処法

  • 情報源の利用:
    • 信頼できる国際的なニュースソース、財務分析レポート、市場調査レポートなどを活用することで、情報の入手が困難な市場に関する洞察を得ることができます。
  • プロフェッショナルの意見:
    • 投資顧問や金融アナリストの意見を参考にすることも、情報収集の一助となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

全世界株式への投資は、地域的リスクの偏り、通貨リスク、高い管理コスト、市場のボラティリティ、情報入手の難しさなどのデメリットを伴います。特に、米国市場への偏重や為替レートの変動はリターンに大きな影響を与え、全世界の市場情報を追うことは時間と労力を要します。これらの要因は、投資戦略とリスク管理において慎重な検討を必要とします。

全世界株式のメリットとともに、このようなデメリットを把握することでホールド力を上げていきましょう。

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